臨床検査科 
ホルター心電図
胸部に5枚の電極(シール)を貼って小型記録器を携帯し、24時間かけて心電図を記録する検査です。
検査で分かることは、短時間の心電図検査では分からない動悸の原因や、失神、めまいの訴え、息切れ、胸痛、徐脈、治療効果の判定、などを行う検査です。
検査の方法と検査にかかる時間は?
機械を装着している間の日常生活中の心電図を約24時間にわたって記録します。
生活は普段通りで結構です。
検査中の入浴は10分程度は可能です。
生活行動や自覚症状(動悸、胸痛等)を検査時にお渡しする「行動記録カード」に記録して頂きます。「行動記録カード」についてのご説明は検査時にさせて頂きます。
検査が終わったら機械をはずしますので、機械を取り付けた翌日にも来院していただきます。
また、記録した心電図の解析に2~3日かかります。
検査の注意点
一番トラブルが多いのは電極やテープによる皮膚のかぶれや炎症です。
当院ではできるだけ刺激の少ない電極やテープを使用していますが、皮膚がかぶれやすい方は事前にお申し出ください。
また、かゆくてもかきこわさないようにお願いします。
トレッドミル検査
電動式で動くベルトコンベアーの上で歩行やジョギングを行い、その間にどんな症状が起こるかあるいは心電図や血圧にどんな変化が起こるかを見る検査です。
検査で分かることは、安静時の心電図検査ではみつけられない心拍リズムに関する問題(不整脈)や、心臓への血液の供給に関する問題点を見つけられる可能性があります。
検査の方法と検査にかかる時間は?
電動式で動くベルトコンベアーの上スピードに合わせて運動して(歩いて)いただきます。
3分間ごとにスピードと傾斜(上り坂になります)が変わっていきます。(最後のほうになると、スポーツ選手並みの速さと上り坂になります。)
もちろん、実際には検査を受ける方の体力・病状に合わせ無理のない範囲で行います。
検査の所要時間は20~30分程度です。
検査の安全性は?
検査は専門医師と行い、検査開始から終了まで全ての心電図・血圧をモニター・記録しますので、より的確な運動の量でおこなえます。
トレッドミル上で歩行運動が可能な患者さんが検査の対象となります。
心エコー検査
心臓超音波検査のことで、超音波(人には聞こえない音)を用いて、心臓の大きさ、動き、心臓の筋肉や弁の状態、血液の流れなどを観察し正常に働いているかどうか判定します。
検査で分かることは心筋梗塞や心臓弁膜症、心不全や様々な心筋症、心内膜炎、心外膜炎、心タンポナーデ、心臓にできた腫瘍、一部の先天性心疾患の診断などができます。
検査の方法と検査にかかる時間は?
検査に際しては、左を下あるいは斜め下にして横になっていただきます。
これは心臓を出来るだけ胸壁に近付けるためです。
また、肺が超音波の通過を防げないよう、息を吐き出して止めていただくことがあります。
検査に必要は時間は、病気の種類や、患者さんの状態などで異なります。
短ければ15分ほどで終わりますが、30分近くかかることもあります。
検査の安全性は?
検査に用いられている超音波は安全性が確認されており、人体に悪い影響は与えません。
また、人工弁やペースメーカーにも影響ありません。
血管エコー検査
超音波(人には聞こえない音)を用いて頚部の血管、上肢・下肢の血管を観察し何かの障害により、血液の流れが悪くなっていないかどうか判定します。
検査で分かることは、頚部血管エコーでは、脳梗塞の原因となる動脈硬化病変の有無、上肢・下肢血管エコーでは、歩行時の足の痛みやしびれの原因となる閉塞性動脈硬化症の有無、足のだるさ・むくみの原因となる深部静脈血栓症や静脈瘤の有無と原因を調べる事が出来ます。
検査の方法や検査にかかる時間は?
検査をする部位にゼリーを塗り、そこにプローブを軽く押しあてるだけです。
痛みや苦痛はともないません。
検査に必要な時間は、病気の種類や患者さんの状態などで異なりますが約30分~1時間程度です。